あとぷうの日記

重症アトピーでした。脱ステ+脱保湿+食生活で治しました。参考になればです!

ステロイドでずーっとコントロールできるならそれでもいい、と思う/できなくなったら、どうすればいいの?

わたしが、病院で治療を受けていたときは、まだアトピー疾患に、「標準治療」というガイドラインはありませんでした。

(2000年に日本皮膚科学会雑誌に、初めてアトピー性皮膚炎治療ガイドラインが公表されました)

でも、この標準治療の薬物治療の中身を見ると、「なんだ、別に昔とおんなじだよね…?」と思うのですが、どうなんでしょう?

 「標準治療の3本柱/2.炎症を抑える薬物療法

ステロイド外用薬は効き目の強さによって5段階に分けられ、症状の強さやぬる場所に合わせて使い分けます。適切に使えば高い治療効果があり、副作用も心配ありません。

 

ステロイド外用薬を使うことに不安をもっている患者さんがいます。ただ多くの不安は外用薬を適切に使っていないことから生まれる誤解です。例えば「皮膚が黒くなる」「厚くなる」のは症状に合わせた強さの外用薬を使っていなかったり、必要量を十分に使っていないために起こります。

 

使い方のコツは、最初に必要な量をたっぷりと使い、ゆっくりと減らしていくことです。塗る回数や量、期間、塗り方などについて適切に取り組むことで、ほとんどのアトピー性皮膚炎の症状をコントロールできます。

 

九州大学医学部皮膚科学教室HPより

 

ステロイドを塗って、皮膚の症状をコントロールする。症状によって、ステロイドの強~弱を使い分ける。よくなってきたら、お医者さんの指示に従い、ステロイドのランクを下げていく。

それまでの治療との違いを見つけるとしたら、はっきり、ステロイドの「量」について言及しているところでしょうか? 

しっかり必要量を塗らなければならない、症状が治まったかに見えても、安易に塗るのを中止せず、塗り続ける必要がある、と。

 

標準治療を推す先生がたの多くは、必要量を塗らなかったり、安易に塗るのを中止したりした人が、アトピーを難しい問題にしていることが多い、という意見のようです。

シンポジウムやテレビなどでは、「きちんと塗らずに、治らなかった人が、ステロイドをこわい薬と誤解していることがある」「患者さんの薬のコントロールが難しいんですよね」などと、コメントしていたりします

 

わたしとしては、「えっ、ホント? 薬のコントロールって…、ただの塗り薬じゃない?」と思います。

患部にぬりぬり、と塗る、塗り薬。

使用方法としてはごくシンプルな薬です。

そんな単純な薬なのに、ただ「きちんと塗らなかった」ために、(わたしを含め)けっこうな数の人が、過去大変な思いをしたり、今現在していたりするものなんでしょうか?

 

わたしは初めて顔にステロイドを塗ったときのことを覚えています。

炎症が一瞬で治まり、魔法みたいだと思いました。

すごくうれしかったし、心が弾みました。

ステロイドはほんとうによく効く薬なのだと思います。

 

わたしがステロイドの塗り薬から手を切ったのは、「ステロイド外用薬を使うことに不安をもった」からではなく、単純に、ステロイドが効かなくなったからでした。

ステロイドを塗っても、治らず、それどころか、どんどん悪化していったからでした。

もしも、効き続けていたら、今でもずっと使っていたと思います。

たとえ、誰かに「ステロイドってさ、よくないって、噂があるよ」と、いわれたとしても、「そんなこと知ってるよ、でもね」って、使い続けたと思います。

だって、アトピーって、とてもつらいから。

効き続けるのなら、使い続けたでしょう。

 

「標準治療」では、ステロイド薬を使いながら、うまく症状をコントロールし、アトピーとつきあっていく、というのが目指すところのようです。

「うん、それって王道だよね」、とうなずきながら、でも、わたしが思うのは、「もしステロイドが効かなくなったらどうするの?」ということです。

「強めのステロイドから始めて、よくなったら弱いステロイドへ…」と、されていますが、弱いステロイドが効かなくなって、強いステロイドになって、それも効かなくなったら……? わたしのように。

どうすればいいの?って。

 

それからもう一つ思うのは、「標準治療」のガイドラインで、製薬会社はきっと大喜びだろうな、ってことです。

なにしろ、「十分な量を」「症状がおさまったかに見えても続けて」なんですから!