重症アトピーに0.001%でもいいところがあるとすれば・・・
重症アトピーにいいところなんてあるわけありません。
ずるむけになった皮膚は、歩くだけで(もちろん服でカバーされていても)風圧で痛むし、流れるリンパ液とともに、体力は落ちていくし、気力も落ちていくし、いつになったらよくなるのかわからない状態は(ときにはどんどん悪くなっていく状況は)、まるで闇の中をさまよっているみたいだし……。
でも……。
でも、ほんの少しでも、0.01%でも、0.001%でもいいところがあるとすれば、それは、重症アトピーになることで、否応なく自分の身体と向き合うことになる、真剣になんとかしようと考える(考えざるを得なくなる)、ってことだと思います。
わたしは赤ん坊のときからアトピーでした。
そして、小学生時代、友だちのつるつるの肌をうらやんだものでした。
中学、高校になり、お年頃になれば、なおさらです。
でも、「アトピーに甘いものはよくないよ」「ジャンクフードはよくないよ」と、いわれ続けていたにもかかわらず、その誘惑に勝つことができませんでした。
だって、誘惑の魔力が強すぎるんです……。そして、さんざん、買い食いしたものです。
薬が効くうちは、わたしは、薬に頼り切っていました。
薬を飲んで、症状をおさえて、食生活は改めようとしませんでした。
そして、とうとう薬も効かなくなって、皮膚炎が爆発したような状態になって初めて、「これじゃダメだ……(号泣)」と、自分の身体のことを正面から考えるようになりました。
自分で本を読んで、勉強して、食生活を改めました。
アトピーが軽いうちにはできないことでした。
ちょっとくらい不快な症状なら、そのままでもなんとか(いやだなーと思いつつも)我慢できるからです。
わたしが、アトピーや、喘息を、元から治すことができたのは、アトピーが重症になったから(どうしようもない状態になったから)、ともいえると思います。
耐え難いことだったし、「重症アトピーになってよかったです」とは、とてもいうことはできませんが、薬が効き続けていたり、アトピーが軽い状態であったりしたなら、きっと、わたしは、今でもアトピーであるに違いありません。
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