重症アトピー/自分で「ぜったいよくなる」と言い聞かせる
体調が――というのは「アトピーの調子が」、という意味ですが――悪いときって、胸に鉛のかたまりを抱えているみたいに、気持ちが落ち込んでしまいます。
昨日より今日、今日より明日と、復調のきざしが少しでも見えているならまだしも、まったく見えない、むしろひどくなっているように感じるときは、「もう目の前真っ暗」みたいな絶望的な気分になったりもします。
特に脱ステロイドなどをしていて、とても孤独で、とてもつらい状態の場合、気持ちがくじけそうになることもあると思います。
わたしは3回のリバウンドを経験して、初回にきちんと回復した経験があるので、2度目、3度目も「今度だって、きっとよくなるはず……」と、頭ではわかってはいたのですが、やっぱりひどい渦中は、幾度となく、不安におしつぶされそうになりました。
もしも、「いずれはぜったいよくなる!」とわかっていれば、つらくても、前を向きやすくなるでしょう。
アトピーの治療でつらいのは、「先が見えない」「見えにくい」ことだと思います。
いつまでこの状態が続くのか、いつまで耐えればいいのか。自分もわからないし、他人にもわからない。
でも、同じ状況なら、不安を強くしているより、「だいじょうぶ」って思っていたほうが、ずっといいです。
沈んでいても、前向きでいても、同じ一日なら、前向きでいる一日のほうがいい。
絶望しているアトピー患者と、希望をもったアトピー患者なら、希望をもったアトピー患者のほうがいい。
わたしは、自分に、「だいじょうぶ、ぜったいよくなる」って、何度も言い聞かせていました。
そして、「昨日より今日、今日より明日(少しずつよくなっている)」と思うようにしていました。
もちろん、「前向きになんてなれるわけない」というときもあると思います。
わたしだって、そうでした。
そういうときは、そういうときです。
思いっきり、落ち込むのもいいと思います。