アトピー/ステロイドはよく効くから問題……なのかもしれない
初めて塗った人は、その効果におどろくのではないでしょうか?
わたしも、あまりの効きように、うれしくて小躍りしたものです。
ちょっと思うのですが、ステロイドがやっかいな問題になりがちなのは、この「よく効く」ことも、関係しているんじゃないでしょうか?
ステロイドではアトピーを治せません。それは「標準治療」でも認めています。
あくまでも、炎症を抑えることができるだけです。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因も含んだ多病因性の疾患であり,現在,疾患そのものを完治させうる治療法はない.
日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」2016年度版より
でも、アトピーで苦しんでいる患者にとっては、「症状が抑えられる」は、そのままイコール「アトピーが治る」なんですよね。
だって、湿疹さえ出なければ、なんの問題もないわけですから。
本当は、アトピーを治すには、その原因(食生活など)を改善するなどして、体の内部から体質を変えていかなければなりません。
時間をかけて、地道~にやっていかなければなりません。
でも、ステロイドで、湿疹の症状が目の前からパーッと消えると……、
「やった! よくなった!」と思って、多くの人はたちまち、日常生活の地道なガマンなんて、しなくなってしまいます。
いや、すべての人が、なんて言いません。
でも、わたしが、まさにそうでした。
学生時代という、いちばん自由気ままな時期と重なっていたこともあって、外食、スナック、お菓子、ファーストフード……ばんばん食べていました。
だって、甘いものはおいしいし、友だちと外食したいし、学生が行けるような外食といえば、そのレベルは、まあ知れたようなもの……。
もしも薬で症状を抑えながらも、きちんとした食生活をしていれば、その後の結果は違っていたかもしれません。
でも、わたしにはできませんでした。
劇的に効く薬に頼り、その薬が効かなくなるまで、根本的な解決を考えようとしませんでした。
薬は、ぬったり飲んだりしたりするだけでよく、なんの努力も必要としません。
つまり楽ちん!です。
でも、長い間使っていると、やがて体に耐性ができて、人によっては(わたしのように)効かなくなります。
わたしは、効くがゆえに、薬に依存し続け、食生活なども節制しないまま、どんどん、問題を悪化させてしまいました。
「ステロイドはよく効くから問題なのかもしれない」というのは、そういうことです。
まあ、自分の弱さといえば、それはそれまでなのですけれど……。
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