あとぷうの日記

重症アトピーでした。脱ステ+脱保湿+食生活で治しました。参考になればです!

アトピーが酷いときからよくなるまでの心理状態の変化

わたしのめちゃくちゃに酷いアトピーが少しずつ癒えてよくなったときの、その「道中(過程)」の気持ちの変化を書き残しておこうと思います。

わたしは、いわゆる「リバウンド」とよばれるような激烈に酷い状態を3度経験しています。

3度も似たようなことを繰り返すのですから、1度目と3度目は少し違ったかもしれませんが(というか、そうでないと進歩がないということになってしまいますが……)、程度の多少はあれ、だいたいは似たような気持の変化をたどったように思います。どのような気持ちの変化かというと……、

①怒り ②悲憤・落ちこみ ③反省・あきらめ ④折り合いをつける ⑤気にしつつ気にしないようにつとめる ⑥意識しない時間が増える

と、こんな感じだったと思います。

 

①怒り(肌状態・酷い)

これは、もうアトピーという症状そのもの、ひどい肌の外見、身体的なつらさ、すべてに対する怒りの時期でした。「なぜ自分が?」「どうして自分だけが?」という、気持ちでいっぱい。頭の中は「なぜ?」「どうして?」「なにも悪いことはしていないのに」という、子どもっぽいやりきれなさでパンパンでした。友だちや世間の人が幸せそうに見え、仮に不幸だという人がいたとしても、自分よりは数倍もマシ、と心底思う始末。とにかく、人生の「理不尽」で「不当」な仕打ちに、怒り、また混乱している時期でした。わたしはアトピーの際、感情をあまり表に出せなかったので(自分の姿がみにくいので、なんか負い目を感じて、家族に対してもワアワア言えない)、内部に燃える怒りはすさまじかったと思います。

 

②悲憤・落ちこみ(肌状態・酷い)

①の「怒り」と、表裏の関係にあったように思います。とにかくつらい。みじめ。自分がかわいそうすぎる。人生が投げてよこすボールが、ひどすぎる。二度と友だちには会えない。外にも出たくない。この状態はマシになるんだろうか、治るんだろうか? ひとりのときに、ワンワン泣きました。「怒り」のときには、まだアトピーに対して攻撃的(なんとか克服してやる!)という気持ちでしたが、この時期は、どちらかといえば、「もうダメだダメだダメだ。でもなんとかしなくちゃ」といった状態でした。悲しいといってもうつ状態ではなく、底には怒りがある感じ。①から②へと移行しましたが、移行後も、①②は繰り返し交互に現れる感じでした。

 

③反省・あきらめ(肌状態・超!酷い→少しずつ回復)

この気持ちは、つらさMAXのときに現れたと思います。①と②を交互に繰り返し、日々、肌の酷い状況が少しよくなったり、悪化したりするのに一喜一憂し、「とにかくよくなりたい、なんとかしなくちゃ!」と、神経が張りつめているときに、さらに一瞬にして状態が悪化し、途方もない無力感におそわれたときに起こった気持ちです。怒りでもなく、悲しみでもなく、頭が真っ白になる感じ。ここで、それまでずっと感じていた「怒り」を捨てました。1回目のリバウンドのときには、(誰に対してというわけでなく)、「ごめんなさい、ごめんなさい」ってあやまったのを覚えています。子どものころから自分がアトピー体質だとわかっていながら不摂生を続け、自分の体に負担をかけていたことに対する謝罪であり、「こんなひどい体質に生んで」とひそかに感じていた親への怒りに対する謝罪であり、もろもろひっくるめて自分の傲慢さに対する謝罪でした。そして、①②のときには、自分の状況を否定していましたが(なんなら「夢じゃないのか」というくらいの勢いで)、ようやく、向き合うようになりました。反省したような、「どうとでもなれ」と、半分投げ出したような、そんな時期でした。そして、この時期から、少しずつ肌の状態がましになってきました。

 

④折り合いをつける(肌状態・やや回復・こう着状態)

酷さMAXの状態から少し回復して、本を読んだり、情報を収集したりして、自分の状況を客観的に見ようとした時期でした。身動きができないような酷い状況からは一歩抜け出たものの、見た目は相変わらず悪い……。顔は真っ赤だし、あちこちガサガサ。本音では、白くつるつるの肌になってから、何事もなかったかのように社会生活をしたい。でも、そういかないのもわかっている。自分がアトピー体質であるということを受け入れよう。いろいろなことができないのをアトピーのせいにしてはいけない。人は自分が気にするほど、自分のことを気にしていない(と、思おう!)。そう思って、自分をだましだまし、社会復帰していった時期でした。

 

⑤気にしつつ、気にしないようにつとめる(肌状態・だいぶ回復・一部こう着状態)

もうアトピーにとらわれるのはやめよう! と思いつつ、なかなかそうもいかない時期でした。身体のアトピーはほぼ消えていましたが、顔の赤みはしつこく残って、わたしを憂鬱な気分にさせていました。なにしろ、いちばん目立つ場所……。しょっちゅう鏡をのぞいていました。鏡を確かめては、「見ても、見なくても、赤いのはいっしょ! だったら、見ないようにしよう」と、決心したり……。

 

⑥意識しない時間が増える(肌状態・だいぶ回復→回復)

最後まで残っていた、顔の赤みが消えたのがこの時期でした。はっきりいつ消えたか、わかりません。⑤で、気にしないように意識的に「つとめていた」のが、いつの間にか、本当に気にせずにいられる時間が増えていました。頭の中がアトピーのことでいっぱいでなくなって、そうして、気持ちも身体もアトピーから解放されていきました。

 

いちばんつらかったのは、もちろん①~③の時期。でも、いちばん長かったのは⑤の時期だと思います。

わたしの個人的な体験ではありますが、①~⑥への気持ちの変化は、ほかの人にもあてはまる部分があるのじゃないかと思います。

もし、今、アトピーのことで、「怒り」を感じているとしたら、その感情は早く手ばなしてあげたほうが、自分自身も楽になるし、きっと身体の回復の力になるように(わたしは)思います。でも、もちろん、「怒り」を感じるべき時期もあるでしょう。そして、必要な分、めいっぱいいきどおったら、怒りをおさめて、自分をよしよししてあげてください。